2019年5月12日日曜日

『魂の暦』第37週、朗読に不向きな翻訳

復活祭後;第37週

1912年12月15日~12月21日

Zu tragen Geisteslicht in Weltenwinternacht
  世界冬夜に霊光を運ぶために
Erstrebet selig meines Herzens Trieb,
  私の心の伸び芽が至福において努力する
Daß leuchtend Seelenkeime
  魂芽が照らしつつ
In Weltengründen wurzeln,
  世界根底に根付き、
Und Gotteswort im Sinnesdunkel
  感覚闇の中で神語を
Verklärend alles Sein durchtönt.
  解明しつつすべての存在に通し響く

先週第36週には行為のゴールにあった霊光を冬の夜の状態にある世界に運ぶことが今週の目標になります。その霊光を運ぶのは私の心の伸び芽であり、それが3行目以降の内容を目指します。

まず魂芽が光を担い、それが一方で世界根底、つまりすべての霊的根源に根付いています。無限遠にある無限の力かつ無限の叡智から力を受け取るのです。

そして芽が伸びる先、つまり感覚界の方ではすべての存在に神語を響かせます。それまでは「光」が中心であったものが、ここでは「響き」に変容します。「響き」には光よりも深くに作用し、相手を揺すぶる強さがあります。神語は当然世界根底の方からやって来て、それを感覚界に響かせますし、その仲介をするのは魂芽です。つまり、響きはこの魂芽を伝わってくるはずです。
ここではdurchtönt という語が使われます。durch は「通す、貫く」 で tönt(不定形 tönen)は「鳴らす、響かす」です。「通す」には3通りの意味が考えられます。
 1. 存在を貫くイメージ、
 2. 芽を貫き通るイメージ、
 3. その両者
私は3を推しますが、多くの場合は1と解釈されることが多いので、あえて「通し響く」と2の可能性を残した訳にしました。

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