復活祭後;第04週
1912年4月28日~5月4日
Ich fühle Wesen meines Wesens:
「私は私の本質の本質を感じる」
So spricht Empfindung,
そう感受が語る、
Die in der sonnerhellten Welt
その感受は太陽で明るくされた世界の中で
Mit Lichtesfluten sich vereint;
光の洪水と一体になる;
Sie will dem Denken
感受は思考に
Zur Klarheit Wärme schenken
明晰さへと向けた温かさを贈ろうとし、
Und Mensch und Welt
そして人間と世界を
In Einheit fest verbinden.
ひとつにしっかりと結びつけようとする
ここでの主役は「感受」です。馴染みのない訳語ですいません。シュタイナーによるこの語の用法は広い意味と狭い意味の2つがあります。
- 『神智学』中の「感受魂」:外からの印象を受け止め、さらには感情などの魂的な活動も含める。ただし、「感受魂という名称を用いているものの、その働きは感受にとどまらず、感情までをも含む」という記述もある点には注意したい。この一文から考えて、シュタイナーが「感受魂」ではなく「感受」と言う場合に「感情」が含まれることはないとわかる。
- 『一般人間学』での「感受」:認識的ではなく、意志的(無意識的)活動で、「外からの印象」→「感受」→「知覚として意識」というつながりの中での「感受」。
『魂の暦』第4週では、そうした「感受」について、以下の3つが取り上げられます。
- 語る言葉
- 状態
- 望むこと
次に「感受」の状態を見ましょう。4月から5月にかけての季節には、日差しは明るく、咲く花が日々入れ替わり、人間も印象を受け取ること自体に没頭しています。それが、
その感受は太陽で明るくされた世界の中で
光の洪水と一体になる;
と表現されます。
そして「感受」が望むことは2つです。
まず思考に対しては、「感受」が持ちえない「明晰さ」に対する敬意を含め、「明晰さへと向けた温かさを贈ろう」とします。
また、自らが光の洪水と一体になっていることをさらに広げて、「人間と世界をひとつにしっかりと結びつけようとする」のです。
このdem Denken zur Klarheit Wärme schenken ですが、思考の明晰さに熱を贈与するということではないかと思います。つまり、Wärme für das Denken zu dessen Klarheit schenken ではないかと。
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