2019年5月12日日曜日

『魂の暦』第18週、朗読に不向きな翻訳

『魂の暦』第18週、朗読に不向きな翻訳


1912年8月4日~8月10日
Kann ich die Seele weiten,
  私は魂を広げることができるだろうか?
Daß sie sich selbst verbindet
  それによって魂自身を結びつける
Empfangnem Welten-Keimesworte?
  受け止めた萌芽である世界語とを。
Ich ahne, daß ich Kraft muss finden,
  私は予感する、力を見出さなくてはならないと、
Die Seele würdig zu gestalten,
  魂をふさわしく形成する力を、
Zum Geistes-Kleide sich zu bilden.
  自身を霊の衣へと形作る力を。
受け止めた世界語は芽生えだったことがわかります。つまり、世界語とは人間的な言葉ではなく神的な言葉であり、それ自体にその対象を形成する力を内包しています。その意味で、単なる情報ではなく、「光あれ!」と神が語れば実際に「光」が生じる語なのです。
しかし、この「お前の霊の深みを、私の世界の広がりで満たせ、いずれお前の内に私を見出すために」という世界語は人間に向けられたものであり、その点でそれ以外のものに向けられた場合、たとえば「光あれ」とは状況が異なります。人間に向けられたこの世界語が成就するためには、人間の自由意志による協力が不可欠です。人間の魂が真にこの世界語と結びついたときに、それははじめて効力を発揮し始めます。そうした結びつきに向けて、さらに別な準備が必要なことを私は予感します。魂自身を霊の衣にふさわしく形作る力が必要であることを。ただ、その力がどこから得られるのかは、ここではまだ明らかではありません。
ルドルフ・シュタイナーが述べている霊的修行は、すべて自らの魂に向けられています。魂が霊界と共鳴できる状態になると、そこに霊的な内容が恩寵として降りてくるわけです。そうした自らの魂への働きかけを、ここでは「霊の衣」と表現しています。
第15週で霊によって作られた織物が感覚という仮象であったのに対し、ここでは人間が自らの魂を衣へと織りなすことになります。

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