2019年5月12日日曜日

『魂の暦』第24週、朗読に不向きな翻訳

『魂の暦』第24週、朗読に不向きな翻訳

1912年9月15日~9月21日

Sich selbst erschaffend stets,
  絶えず自分自身を創造しつつ
Wird Seelensein sich selbst gewahr;
  魂存在は徐々に自分自身に気づいていく
Der Weltengeist, er strebet fort
  世界霊、それは引き続き力を注ぐ
In Selbsterkenntnis neu belebt
  自己認識において新たに命を与え
Und schafft aus Seelenfinsternis
  魂的闇から創造する
Des Selbstsinns Willensfrucht.
  自己感覚という意志の実りを

第20週ではじめて感情において感じ取った自分の存在(Sein)が、この24週に到って「魂存在」として、その存在が知覚されます。これまでは内側の存在はぼんやりとしたものでしかありませんでしたから、ここでまた一つの転換点を迎えていると言えるでしょう。しかしこの魂存在はまだ微弱で、そこに世界霊が力を与えてくれます。さらには「自己認識に新たな力」とありますから、この自己認識は昨年までの自己認識ではなく、春、夏を新たに経験してきた私の自己認識でなくてはなりません。
魂もまだ闇状態です。そこから新たなもの、つまり「自己感覚」が創造されます。しかもこれが意志の実りであるというです。しかし、夏の間に外の世界で行為(意志)を通して何かを得ていないと、そこには実りは生じません。ぼんやりとした意識において行われたことが、外からの霊的な助けによって、人間にとって重要な意志(行為)の実りが得られます。
これは、人間が生涯の行為、つまり意志の集大成が萌芽となって、死後にはそれがさらに展開していくという事実(『一般人間学』第2講)と相似です。春から夏にかけての意志活動の集大成が、秋以降に結実していくはずなのです。

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