『魂の暦』第33週、朗読に不向きな翻訳
1912年11月17日~11月23日
So fühl ich erst die Welt,
そうして初めて私は世界を感じる、
Die außer meiner Seele Miterleben
それは私の魂の共体験の外側で
An sich nur frostig leeres Leben
それ自体では単に凍りつく空虚な営み
Und ohne Macht sich offenbarend
そして威力を伴わず、自らを開示しつつ
In Seelen sich von neuem schaffend
魂内で自らを新たなものから創造しつつ
In sich den Tod nur finden könnte.
それ自体の内には死のみを見出しうるという。
文としての骨組みは、「私は世界を感じる」だけです。そして2行目からはその「世界」を修飾する副文が最後まで続きます。
この文がかなり修飾的でどこへ行きたいのかわかりにくいです。
その骨組みは第2行の冒頭の関係代名詞 Die と第6行がつながったもので、次のようになります。
世界は、それ自体の内には死を見出しうるのみという。
そして第2行目から第5行目まで「世界」を修飾する字句が並びます。内容は魂の外と中という2つの状況での状態です。私の魂の外が2,3,4行目で、魂内が5行目です。
外側では、
「それ自体では単に凍りつく空虚な営み」であり、「力なく自らを開示」する状態です。
ところが魂内では状況が異なります。「新たなものから創造しつつ」とされ、いわば一筋の光明が見えます。世界だけでは死のみを見出しうるものが、魂内では命を持つのです。
実際ルドルフ・シュタイナーは、人間の魂と世界は分離しているのではなく、人間魂による世界への参与、人間魂による世界への力づけがなくては宇宙的意味での進化はありえないと述べています。そうした人間魂から世界への力づけを最も強く感じ取るのがこの週なのかもしれません。
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