1912年11月3日~11月9日
Das Licht aus Geistestiefen,
霊の深みからの光が
Nach außen strebt es sonnenhaft.
外に向かって太陽のごとくに力を出そうとする
Es wird zur Lebenswillenskraft
それ(光)は生命の意志の力となる
Und leuchtet in der Sinne Dumpfheit,
そして感覚というボンヤリとしたもののなかで照らす、
Um Kräfte zu entbinden,
それは諸力を解き放すためであり、
Die Schaffensmächte aus Seelentrieben
その諸力とは、魂の伸び枝からの創造の威力を
Im Menschenwerke reifen lassen.
人間の業績の中で成熟へともたらす。
冬が近づき外の世界が暗くなるにつれて、内面の光はますます強くなり、外にすら向かい始めます。また、内側では「思考」「感情」に続き「意志」にまで、つまりより深くにまで内面の光が作用します。ルドルフ・シュタイナーは後に『一般人間学』の中で、「感覚」や「感受」は認識の領域に属するのではなく、意志の領域に属すると言っています。したがって、「感覚というボンヤリとしたもの」への作用も意志領域への働きかけとみなすことができます。
しかし、この詩の中でのその後の展開はやや複雑ですので、骨組みだけを取り出しましょう。
●骨組み
諸力を解放するために感覚を照らし出します。
その諸力が創造の威力を成熟へともたらします。
●「創造の威力」の説明
魂の伸び枝から生じていて、人間の業績の中で成熟する
このように見ますと、2文からなるこの詩の主語は文法的にも、内容的にも非常に明確な Das Licht(光)であるのに対し、その光が作用を及ぼす意志領域では表現も錯綜したものになっています。