■花は描き残す
葉を描くときには、赤が重要な働きをすることがわかりました。そこに花を加える場合は、花の部分を描き残します。極端な例は、白い花でしょう。透明水彩では上からかぶせて白くする《白絵具》はありませんから、白を描くとしたら、その部分を描き残さなくてはなりません。他の色の花でも同じことが言えます。
葉を描いていく手順は基本的に同じで、《赤》《黄》《青》の順に色を重ねていきます。ただ、将来、花を描く場所は空けておきます。
その空いた部分に、ピュアな色を入れます。
形はありませんが、花との出会いはすでに表現されています。
このとき、「植物の部分は周囲より色を濃くするように」というシュタイナーのアドヴァイスがあります。
■自然界の色彩秩序
植物を描くと自然界の色彩階層がよくわかります。- 花…虹に現れるようなピュアな色
- 葉…緑だが、補色の赤が入り、少し濁った色
- 大地…三原色が入り混じって、混沌とした色
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