■人間の永遠なる部分
たとえば、幾何学のピタゴラスの定理を理解したとします。この定理は人間が作ったものでもありませんし、朽ち果てることもなく、永遠不滅です。こうした永遠不滅な事柄を理解できるのは、私たちの内に永遠不滅なる部分が存在するからです。(証明にはなっていませんが、考えてみてください)。
これは《神的部分》と呼ぶこともできますし、《自我》とも言っています。シュタイナーが詳しく言うときには、《霊我》、《生命霊》、《霊人》に分けています。
■地上生における永遠なる《自我》
人間が地上で生きている間に、永遠なるもの、つまり真や善にかかわる事柄を身につけますと、人間のこの部分が成長していきます。無常なるもの、つまり物質界に囚われていますと、ちっとも成長しません。
また、人間の行為も、その帰結が地上界に残り続けますし、相応の痕跡も人間内に残ります。
■死後の《自我》、前半
死後の人間にも、もちろん永遠なる部分である《自我》は残ります。しかし、地上生を送る間に、地上への執着も身につけてしまっています。それらを浄化してから、霊界に帰依します。
また、前地上生での自らの行為の帰結についても、そのエッセンスを持ち続けます。
■死後の《自我》、後半
死後の霊界では、高次諸存在の助けも受けつつ、前地上生での自らの行為について「ああ、こうすればいいんだ」とわかります。すると、それを実行に移すべく、地上に受肉する準備をします。つまり、新たな誕生に向けて準備するのです。
■誕生前
誕生前には身体はありませんから、どのようなものとも一体になれます。こうして、あらゆる真実と一体になり、その叡智を身につけます。たとえば、人間がピタゴラスの定理そのものになってしまうのです。もちろん、《愛》も完全に自分のものにします。しかし残念ながら、こうした叡智は誕生の途上で、一旦忘れてしまいます。忘れますが、誕生後に適切な出会いがありますと、それを思い出す、言い換えると想起するのです。
人間の永遠なる部分は、前地上生で成長し、死後にそれをエッセンス(能力)として身につけ、次の地上生に向かいます。そして、高次諸存在の助けを借りつつ、魂を組織するのです。また、同時に地上生での身体(アストラル体、エーテル体、肉体)を準備してくれる夫婦を天界から探します。そして、自分の次の地上生で果たすべき役割に相応しい身体を見つけると、そこに受肉します。ただ、この選択では、譲れない部分はしっかりと探しますが、それ以外の部分では妥協するそうです。
■受精卵と誕生
霊&魂の複合体は受精卵に入り込み、発生を経て、次の地上生に向かいます。この時も、高次諸存在が事柄を采配しています。ちなみに、3歳までの子どもは、そうした諸存在に守られているそうです。そしてまた、高次諸存在は子どもの両親までも守ってくれます。妊婦、あるいは幼児が居る家庭では、その家庭を物質的に守っているのは大人であっても、霊的に守ってくれているのは、最も幼い子どもです。
ですから、挑発的には、「高次諸存在より賢くできるなら、胎教もいいんじゃない」と言えます。
■大人での魂のあり方
参考に載せておきます。
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