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2019年5月12日日曜日

『魂の暦』第48週、朗読に不向きな翻訳

『魂の暦』第48週、朗読に不向きな翻訳
1913年3月2日~3月8日

Im Lichte, das aus Weltenhöhen
  光の中で、 その光は世界高みから
Der Seele machtvoll fliessen will,
  魂に威力十分に流れ込まんとする、
Erscheine, lösend Seelenrätsel,
  魂的謎を解きつつ、現れよ
Des Weltendenkens Sicherheit,
  世界思考という確実さが、
Versammelnd seiner Strahlen Macht,
  世界思考の放射の威力を集めつつ、
Im Menschenherzen Leibe weckend.
  人的心の中に愛を目覚めさせつつ。

骨組みに当たる主たる文に挿入的内容が組み込まれています。それについてのシュタイナーの意図まではつかめません。
骨組みは「光の中に、確実さが、現われよ」です。
その「光」は「世界の高みから、魂に威力十分に流れ込まんとする(光)」によって修飾されますし、「現れよ」には「魂的謎を解きつつ」が付帯し、「確実さ」を「世界思想という」が修飾します。
終わりの2行もそれぞれ修飾句で、時間的、空間的、論理的な関連性を示すことなく、単に状況が併記される印象があります。冒頭の「光の中で」はこの詩全体につながるので、「世界思考の放射の威力を集めつつ」も「人的心の中に愛を目覚めさせつつ」もこの光の中で行われると捉えられます。

意味のつながりを重視して語順を入れ替えると、次のようになります。

世界の高みから魂に威力十分に流れ込まんとする光の中に、
魂的謎を解きつつ、
世界思考という確実さが現れよ、
世界思考の放射の威力を集めつつ、
人的心の中に愛を目覚めさせつつ。

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