2015年6月9日火曜日

『農業講座』質疑応答4、コーベルヴィッツ、1924年6月16日


厩肥と液肥、星位についての質問、自然界での電気の役割、飼料の保存食化、基本施肥、人糞の利用、モラルと意味づけ。

■qa04-Q01

液肥は厩肥と同等に自我機構的な力を持つのでしょうか。

■qa04-A01

シュタイナー博士 …… この質問の本質は、液肥と厩肥を適切な配合で用い、両者が土壌の有機的な力と協働させる点にあります。 自我との関係があるのは厩肥だけです。 一般論として、液肥はそうではありません。 あらゆる自我は、たとえそれが厩肥といった原初状態であっても、何らかのアストラルと協働しなくてはなりませんし、厩肥が液肥を含まなければ、アストラル性は持ちえません。 液肥はそれを補助するのです。 液肥にはより強いアストラル的な力があります。 厩肥はより強い自我力を持ちます。 つまり厩肥はより脳であり、液肥はより脳の分泌液、つまりよりアストラル的な力、脳におけるより液体的なもの、より脳水に近いのです。

■qa04-Q02

燃焼によるプレパラートを作るにあたっての星位を示していただけますか。

■qa04-A02

Dr. ヴレーデ …… }ここでは厳密な処方はできません。 これには、今すぐにはできない計算が必要です。 一般論で言えば、昆虫類を焼くのは、二月上旬から八月にかけての期聞です。 野ネズミを退治する時期は年ごとにずれますが、今年(1924)は、十一月後半から十二月前半までの期聞が適当です。
シュタイナー博士 …… 以前取りかかったアントロポゾフィー暦の原則をより正確に遂行しなくてはなりませんでした。それがあれば、完全に正確な指針にできるはずです。

■qa04-Q03

満月や新月と言うとき、満月ないしは新月の当日だけを意味しているのでしょうか、それともその直前直後も含むのでしょうか。

■qa04-A03

シュタイナー博士 …… 新月はおよそこの図くらいの形から始まると計算します(図参照)。 この形が現われ、ここで消えます。 満月は、こうした形が現われてから計算しはじめます(図)。


 この細い月が現われ、それが消えてから計算します。 そこから数えて、だいたい十二日から十四日目の間です。

■qa04-Q04

適切な星位の時期に昆虫が手に入らないときは、それを焼くときまで保存できるでしょうか。

■qa04-A04

シュタイナー博士 …… いつプレパラートを作ればよいかは、より精密に決定します。 昆虫を個体として保存できます。

■qa04-Q05

雑草の種子を焼くのは、夏でなくてはならないでしょうか、それともいつでもよいのでしょうか。

■qa04-A05

シュタイナー博士 …… 種子を採取したら、あまり長くは置かないことです。

■qa04-Q06

昆虫を焼い《胡椒》を撒く場合、地面に触れなくてもよいのでしょうか。

■qa04-A06

シュタイナー博士 …… そうではなく、地中にです。 この場合に問題になるのは、《胡椒》が物質的に昆虫に触れることではなく、こうしたホメオパティー的希釈度によって与えられる性質なのです。 昆虫はまったく別種の感受性を持っていて、対象となるものを大地に撒いたときに発生するものを感じ取ります。 昆虫が大地と接触しなくても、それは支障にはなりません。

■qa04-Q07

農業、特にトマトの栽培における霜害には、どう対処したらよいでしょうか。 また霜にはどのような宇宙的関連があるのでしょうか。

■qa04-A07

シュタイナー博士 …… トマトを大きく、美味しくしたいなら、温かさを保つ必要があります。 トマトは霜害を受けやすいのです。 霜について一般的に考える場合、霜の作用で何が表現されているかを明確にしなくてはなりません。 霜の作用とは、地中に作用する宇宙的影響が本質的に強まっているときに現われます。 そしてこの宇宙的影響は、温度が適切であれば、正常な手段を持ちます。 適切な温度の場合には、この宇宙的影響こそ植物がまさに必要とするものです。 長期にわたり、集中的過ぎ、深く入り込み過ぎる霜があったとしますと、宇宙から地球への作用が強すぎることになり、植物内にさまざまな方向で外に向かって茎を伸ばし、繊維を伸ばし、つまり細いものを作る傾向が生じます。 このように細くなりますから、当然、状況によっては即座に外界に生じた霜の餌食になり、枯らされてしまいます。 その結果、あまりに酷すぎる霜では、宇宙的なものがあまりに多く地中に入り込むので、植物成長に対し非常に有害にならざるをえない現象が起きるのです。

■qa04-Q08

アブなどを燃やした灰は家畜の身体に塗るべきでしょうか、それとも牧場に撒くだけでよいのでしょうか。

■qa04-A08

シュタイナー博士 …… 動物が草を食べる草原に灰を撒きます。 これらの灰はすべて、肥料の添加物として考えます。

■qa04-Q09

カモジグサを除去する一番よい方法はどのようなものですか。 カモジグサの種子を集めるのは非常に困難です。

■qa04-A09

シュタイナー博士 …… 種子が見つからないとおっしゃるカモジグサのような増殖をするものは、最後には自然になくなっていきます。 種子が手に入らない場合は、実際に種子がないのです。 一度地中に潜ってからさらに茂る成長をする植物は、除去することは可能です。 そのときには、必要な種子は僅かですから、その分は十分に見つかるはずです。 四葉のクローバーだって見つかるじゃないですか。

■qa04-Q10

動物の飼料に電流を流して保存することは、そもそも許されるのでしょうか。

■qa04-A10

シュタイナー博士 …… それによってあなたは何をしたいのでしょうか。 もちろんここで、自然界における電気の役割すべてを見渡さなくてはなりません。 ヨーロッパより優れた観察の可能性を持ったアメリカから声が伝わってきている点は慰めではないでしょうか。 「あらゆる方向から電流や電波が入り込んで来る大気中では、そうでない所と同じように人間が成長していくことはできず、全発達に対する影響があるだろう」と言うのです。 こうした事柄が予定どおりに進められますと、魂の営みは違ったものになるでしょう。 ある地方の鉄道を蒸気機関車にするか、それとも電化するかでは大きな違いがあります。 蒸気はより意識的に、しかし電気はまったく無意識的に作用しますし、特定の事柄はどこから来るのか人間にはまったくわかりません。 電気が地上で電磁波として使われるか、あるいはある地点から別な地点へとニュースをできるだけ早く伝えるために導線を伴った電気として使われるかを考慮しても、進歩が次のような方向に進むことにはまったく疑いがありません。 電磁波の中での人間生活は結果として、この素早く伝えられるニュースをもはや理解できなくなるでしょう。 理解力を解消していくように作用するのです。 そうした徴候は現在すでに見られます。 人間が受け止めた事柄を、この数十年前よりもずっと理解しにくくなっていることに皆さんも気づくかもしれません。 こうした事柄に対する見解がいつでもアメリカを起点に広がっているのはまだ慰めです。 さて、新しいものが現われますと、すぐに治療手段にも応用されるのが常です。 さらには予言者たちもそれを利用します。 奇妙なことに、何かが現われますと、霊視的事柄までも人間的な次元に下ろされてしまいます。 電気が現われる前はそのようなことを思いつきもしなかった人間が、野蛮にも電気には治癒力があると予言するのです。 そうしてこれが流行します。 電気がなかったころには、電気治療など考えられませんでした。 それが存在するからという理由だけでなく、流行しているからという理由で、突然それが治療手段になっているのです。 電気は細い針で刺せば治療手段になりえますが、電磁波として使っても治療手段にはなりえません。 電気ではなく、そこでのショック作用が治療効果を持つのです。 ここで、電気は常に高等な器官、つまり人間や動物では頭部器官、植物では根の組織に非常に強く作用する点は忘れてはいけません。 したがって言われたような仕方で飼料に電気を通しますと、動物をしだいに硬化させる飼になります。 これは、すぐには気づかない緩慢なプロセスで、そうした動物が、寿命が来る前に死んでしまうことで、まずそれに気づきます。 原因が電気であることには気づかず、他のあらゆることに原因を求めるでしょう。 電気とは決して生命に作用するはずのものではなく、生命を促すはずのものでもありません。 電気にはそれはできません。 電気は生命あるものより一つ次元低いところにあり、生命あるものがより高みを目指せば目指すほど、電気を嫌います。忌避です。 予防の必要などないにもかかわらず、生命あるものに予防手段を講じますと、その生命はしだいに神経質で刺々しくなり硬化していきます。

■qa04-Q11

飼料に酢を加えて酸味化による保存食化や、酸味化による保存食化一般について、霊学はどのような見解なのでしょうか。

■qa04-A11

シュタイナー博士 …… 塩類を広い意味でこのプロセスにおいて使用するのは、最後に動物が直接に食べる際に塩類を付加したり、塩を直接に摂取させたりすることと大きな違いはありません。 飼料の塩分が少なく、塩分を必要とする生体部位まで運ばれない場合には、飼料に塩分を添加した酸味化による保存食化は正しいことです。 ある地方にビートがあるとしましょう。 ビート類は頭部機構に正しく働きかけるのに特に適していることを見てきました。 それゆえ、若い牛といったある種の動物にとって、ビートは頭に働きかけるとりわけ優れた手段なのです。 しかし、ある地方でビートによって動物があまりに早く、またあまりに激しく脱毛することに気づきましたら、飼料に塩分を加えてやります。 なぜなら、その飼料が到達すべき部位に十分に蓄積されていないことがわかるからです。 飼料がそこまで届いていません。 塩類は、生体機構内で栄養物が本来力を発揮すべき部位に到達させるように非常に強く作用するものなのです。

■qa04-Q12

ビートの葉などの緑餌を酸味化による保存食化のやり方に対し、霊学はどのような立場を取るのでしょうか。

■qa04-A12

シュタイナー博士 …… この場合、酸味化による保存食化のための塩を適量にし、限界を越えないようにしましょう。 塩類は生体内でもその本来の状態を最も保つ成分なので、添加物(塩)が多すぎないかぎり、酸味化による保存食化自体が害になることはありません。 一般的に生体は、摂取したものを多種多様に変容させるようにできていますし、動物はもちろんそうですし、人間ではさらに大きく変容させます。 たとえばタンパク質が生体に摂取されたときのままの形で、生体内でさらに用いられると考えては間違いです。 このタンパク質はまず完全に死んだ物質に変容されなくてはならず、その後で自身のエーテル体によって再度、人間特有、あるいは動物特有のタンパク質に作り変えられる必要があります。 生体内に入り込むものは、すべて変化する必要があります。 このことは、通常の熱にさえ当てはまります。 模式図で表わしますと(図参照)、こう仮定してください。


 これが生体で、周囲に熱があります。 ここに生体から由来しているものの、すでに死んだ木材があるとします。そして、ここでも周囲には熱があります。 これが生体ですと、熱が生体内部に入るのはほんの僅かでも困難で、浸透することなどもありません。そうではなく、熱が生体領域にやって来ますと、生体は即座にその熱を加工し、変化させます。それ以外であってはなりません。それに対し、死んだ材木には熱が外の鉱物界にあったときと同じ状態でそのまま浸透します。 熱が変化しないまま材木内に入るのと同じように、変化せずに私たちの中に入って来ますと、その瞬間に風邪を引くのです。 生体内に外側から入ってくるものは、外にあったときのままではならず、ただちに変化させられる必要があります。 塩ではこうした過程がほとんど生じません。 したがって、塩梅を考えて塩が多すぎなければ、もっとも多すぎますと味が悪くなってしまいますが、あなたが言われた飼料の塩を使った酸味化による保存食化で大きな害が生じることはありません。 それが保存に必要であること自体が、ある限界を越えなければ、この方法が正しいことの徴です。

■qa04-Q13

飼料を発酵貯蔵は塩を使わない方がよいのでしょうか。

■qa04-A13

シュタイナー博士 …… それは行き過ぎたやり方です。 それは超有機的プロセスとも言え、そのプロセスが行き過ぎますと、状況によっては非常に害になります。

■qa04-Q14

飼料の酸味化による保存食化を抑制する良質のチョーク成分は動物に有害でしょうか。

■qa04-A14

シュタイナー博士 …… 良質のチョーク成分にある種の動物は耐えられません。 病気になります。 耐えられる動物もわずかにいますが、それが何かは即答できません。 一般的に多くの動物にとってチョーク成分は役に立たず、逆に病気になります。

■qa04-Q15

胃酸はチョーク成分で中和されると思うのですが。

■qa04-A15

シュタイナー博士 …… 胃酸が役に立たなくなります。

■qa04-Q16

個々の事柄とどのような心的態度をもって向かい合うかには、大きな意味はないのでしょうか。 穀類の播種と、害虫を殺すために何かを撒くのとでは大きな違いです。 内的な態度が問題になるはずです。 ここで紹介された害虫駆除手段は、害虫を機械的な道具を使って駆除する場合よりカルマに対してより大きな影響を及ぼすことはないのでしょうか。

■qa04-A16

シュタイナー博士 …… 心的態度における本質は、それが善意によるものか悪意によるものかではないでしょうか。 あなたがおっしゃった「破壊するとき」とはどういう意味合いでしょうか。 こうした事柄について考える際には、全体の様子を見てください。 今日の講演を、行なわれたままの姿で考えてみてください。 たとえば私は次のことに注意を向けていただきました。 事柄がわかっていますと、事柄の外見からも、たとえばアマの種子やニンジンの外見からもそれが動物内でどのようなプロセスを行なっていくかがわかるのです。 ここで人が行なうこの種の客観化は、それが現実のものであるとするなら、ある種の敬虔さで満たされていなければ行ないえるものではありません。 そしてあなたは、人類への奉仕、宇宙への奉仕を自分のものとするのです。 心的態度によっては生じうる有害なものを邪悪な意図にしてしまうかが問題になるでしょう。 そのようにする場合、そこにはすでに邪悪な意図があるはずでしょう。 同時にモラル性が全般的に促されているならば、それが何らかの形で悪く作用することなど、私には考えることができません。 動物を追いかけて殺すことの方が悪さが少ないとお考えなのでしょうか。

■qa04-Q17

私が伺いたかったのは、どう破壊するか、つまり機械的手段による破壊か、それとも宇宙的作用によるものか、そこに差はあるかという点です。

■qa04-A17

シュタイナー博士 …… ここでも非常に錯綜した事柄が問題になっていて、それを理解するには、やはりそれをより大きな関連から俯瞰する必要があるのです。 あなたが魚を一匹海から引き上げ、殺すと仮定しましょう。 ここであなたは何かを殺しますが、これはある特定のレベルでのプロセスです。 次に、魚卵がたくさん入った海水を何らかの目的で容器に一杯すくい上げたとしますと、同時に非常に多くの生命が奪われます。 こうして、一匹の魚を殺すのとは別のことを行ないました。 あなたが行なったことはまったく別で、別なレベルにあるプロセスです。 自然界に存在する何かが大人の魚に成長したとするなら、それは一つの道を取ったことになります。 もしこの道を逆戻りさせるならば、あなたは何かを無秩序にもたらします。 終着にまで達していないか、あるいは完成した生体という行き止まりにまで達していないプロセスを、もし私がそこに達する前に止めますと、それを完全な生体にまで導くときに行なうことと同じことはしていません。 ですので私はあなたの質問を次のように要約しなければなりません。 私が動物駆除のための《胡椒》を作る場合、どこが不正なのかと。 《胡椒》によって駆除する対象は別の地域で活動していて、ここでの考慮の対象ではありません。 ここで問題になるのは、この《胡椒》を作るために必要となるものだけです。 多くの場合で、この動物種を集めて何らかの方法で殺さなくてはならない場合より、この方法の方がずっとわずかな動物を殺すだけであることが明らかになるでしょう。 抽象的にではなくより具体的にこの問題を考えれば、あなたにとってこの問題はそれほど恐ろしいものではなくなるでしょう。

■qa04-Q18

人糞尿は使えますか。また、事前の処置にはどのようなことが必要でしょうか。

■qa04-A18

シュタイナー博士 …… 当然ながら、できるだけ用いません。 人糞尿には非常にわずかな肥料効果しかなく、他の肥料がもたらしうる害よりもずっと有害だからです。 ただどうしても使いたい場合、普通の規模の農場で自然に出てくる量だけで十分です。 ある農場にどれくらいの人数がいるかがわかっていれば、害にならないだけの量がまさに手に入ります。さらには動物やその他のものに由来する肥料に人間由来のものを混ぜれば、それがそこで使用できる人糞尿の最大量です。 大都会の近隣で人糞尿を使するのは大きな間違いです。巨大な農場でも十分すぎる膨大な人糞尿が排出されるからです。 ちょっと考えれば、大都市近くの小さな農場で、たとえばベルリンのすべての人糞尿を使用するなどといった常軌を逸した考えに陥ることなどありえません。 人糞尿で育った作物を食べてみるだけで、その理由がわかります。 比較的正直で率直に結果を現わすアスパラガスといった類いの作物を作ってみれば、何が起きているかわかります。 さらには、人糞尿を動物の飼料に施肥しますと、特に有害なものが生じてくることをしっかりとお考えください。 人糞尿で育った植物は、人糞尿段階にとどまったものを多量に含むからです。 アスパラガスが人体を通り抜けますと、アスパラガスはある段階で止まりますが、生体内を通過する際には多くがその段階に留まるのではないでしょうか。 この点については非常に無知がまかり通っていますし、それがこの領域での恐ろしい過ちにまでなってきました。

■qa04-Q19

豚の丹毒は、どのように対処できるでしょうか。

■qa04-A19

シュタイナー博士 …… これは獣医学的な問いですね。この問題に忠告を求められたことがないので、これまで考えたことがありませんでした。しかし、適正量の灰色アンチモン膏を擦り込めば、適切に対処できると思います。 これは医学領域の問題で、本当に一つの病気です。

■qa04-Q20

雑種のノガラシ(アブラナ科の雑種)でも、この粉末で駆除できるでしょうか。

■qa04-A20

シュタイナー博士 …… 私が述べてきたこれらの粉末は、その種子を取ってきたその植物種にだけ有効です。 ですから他の種と交配などが実際に起きていれば、その植物に対しては効力はありません。 その植物に共生している植物は、その粉末の影響は受けません。

■qa04-Q21

緑肥について言えることはありますか。

■qa04-A21

シュタイナー博士 …… 緑肥は果樹栽培に用いますと、よい面があります。 しかし緑肥を全般的に利用することはできません。 特定の植物に対し緑肥は有効です。 茎や葉に対する強い作用を及ぼしたい植物に対しては、緑肥を用いなくてはなりません。 そうした意図で行なう場合でも、緑肥を僅かに添加すれば十分でしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿